キャリア選考体験記

選考体験記 味の素①

会社概要

味の素は、アミノサイエンスを核とし、人々と社会、そして地球のウェルビーイング(幸福や健康の向上)に貢献することを目指しています。食品系事業とアミノサイエンス系事業の二つの柱で、世界規模での事業展開を行っています。

事業内容

  • 食品系事業では、調味料、栄養・加工食品、冷凍食品、ソリューション&イングリディエンツなど、多岐にわたる製品を提供しています。
  • アミノサイエンス系事業では、バイオファーマサービス&イングリディエンツ、ファンクショナルマテリアルズなどを手掛け、医薬、化粧品、飼料用アミノ酸事業などにも進出しています。

事業分野

1. 食品系事業

このセグメントでは、アミノ酸技術を応用した製品を中心に、幅広い消費者向け食品を提供しています。主な事業内容は以下の通りです。

  • 調味料: 「味の素」をはじめとするうま味調味料、スープ、ドレッシングなど、様々な調味料を世界各国で展開しています。
  • 栄養・加工食品: 栄養価を高めた食品、健康志向の食品、即席食品などを提供し、消費者の健康とウェルビーイングをサポートしています。
  • 冷凍食品: 高品質な冷凍食品を幅広く展開し、忙しい現代人の食生活を支えています。
  • ソリューション&イングリディエンツ (S&I): 食品製造業者向けに、特定のニーズに応えるカスタマイズされた食品原料やソリューションを提供しています。

2. アミノサイエンス系事業

アミノサイエンスの深い知識を活かし、医薬、栄養、健康、および機能性素材の領域で革新的な製品とサービスを提供しています。

  • バイオファーマサービス&イングリディエンツ: バイオテクノロジー産業向けに、カスタム合成ペプチド、DNA合成サービス、抗体生産サービスなどを提供しています。
  • ファンクショナルマテリアルズ: アミノ酸を基にした機能性素材を提供し、化粧品業界や農業、環境保護などの分野で使用されています。
  • 栄養ソリューション: 「アミノバイタル」シリーズなど、スポーツ栄養製品や健康補助食品を通じて、消費者の健康維持とパフォーマンス向上をサポートしています。
  • 飼料用アミノ酸: 高品質な飼料用アミノ酸を提供し、持続可能な畜産業の発展に貢献しています。

未来への取り組み

味の素は、ヘルスケア、フード&ウェルネス、ICT、グリーンという4つの成長領域でのイノベーションに力を入れています。特に、アミノ酸の深い知識を活かした以下の取り組みが注目されます。

  • ヘルスケア: 医療モダリティの開発、予防医学、健康寿命の延伸を目指しています。
  • フード&ウェルネス: 高い栄養価とウェルビーイングを提供する食品の開発に注力しています。
  • ICT: アミノ酸技術を活用して、高性能で環境負荷の低い半導体の開発に貢献しています。
  • グリーン: 循環型バイオサイクルの構築を通じて、サステナブルな食のスタンダードの創造に取り組んでいます。

環境負荷削減と栄養コミットメント

環境面では、温室効果ガス排出量の大幅な削減(スコープ1、2で50%、スコープ3で24%)、持続可能な調達比率100%、フードロス削減率50%、資源化率99%以上の維持を目標に掲げています。また、栄養価値を高めた製品の割合を60%にし、従業員への栄養教育を強化し、アミノ酸の生理機能や栄養機能を活用した製品の利用機会を2倍に増やすことで、社会に貢献していく方針です。

まとめ

味の素株式会社は、アミノサイエンスに基づいた独自の技術と製品で、食品業界をはじめとする多様な分野でグローバルに事業展開を行い、人々のウェルビーイング向上に貢献している企業です。2030年に向けた成長戦略として、ヘルスケア、フード&ウェルネス、ICT、グリーンの4つの成長領域での強化を図り、環境負荷の削減と社会への貢献を目指しています。

中途採用フロー

Step.1

  • 応募

Step.2

  • 書類選考
  • 履歴書・職務経歴書をもとに書類選考を実施します。

Step.3

  • 面接
  • 職種に応じて2~4回の面接を実施します。
    ※遠方の場合はオンライン実施も可

Step.4

  • 内定
  • 応募から内定までの期間は通常1ヶ月~3ヶ月ですが、面接官の状況や他応募者状況により変動いたします。

Step.5

  • 入社

面接内容(特定を避けるため抽象化しています)

応募者プロフィール

M.Nさん

年齢: 28歳

学歴: 東京理科大 先進工学部

職歴:ITベンダ勤務

家族: 独身

年収: 700万円

面接内容

面接官:こんにちは、お越しいただきありがとうございます。今日はざっくばらんにお話ししましょう。まずは簡単に自己紹介をお願いします。

応募者:こんにちは、こちらこそお時間いただきありがとうございます。私は東京理科大の先進工学部を卒業後、ITベンダーで勤務してきました。主にヘルスケアとウェルネス関連のプラットフォーム開発に携わってきて、プロジェクトリーダーやプロダクトオーナーとしてチームを牽引してきました。

面接官:なるほど、健康関連のプロジェクトが多いんですね。それでは、なぜこの職種に興味を持ったんですか?

応募者:はい、実は私自身が健康に非常に関心が高く、プロジェクトを通じて人々のライフスタイルにポジティブな影響を与えられることにやりがいを感じています。味の素グループの「Eat Well, Live Well.」の理念に共感し、私の経験がフード&ウェルネス領域での新しい顧客体験創出に貢献できると確信しています。

面接官:素晴らしい理念ですね。では、過去のデジタル変革プロジェクトでの具体的な役割と成果について教えてください。

応募者:もちろんです。ヘルシーライフスタイルプラットフォームの開発では、プロジェクトリーダーとして、UI/UXの改善に取り組みました。アジャイル開発手法を採用し、顧客のフィードバックを迅速に取り入れることで、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させることができました。また、パーソナライズされたコンテンツ配信システムでは、AIとデータ分析を活用し、ユーザーの好みに合わせたコンテンツを提供することで、エンゲージメントを高めることに成功しました。

面接官:なるほど、ユーザー中心のアプローチを大切にされているんですね。UI/UXデザインの経験についてもう少し詳しく聞かせてください。

応募者:はい、例えばヘルシーライフスタイルプラットフォームでは、ユーザーが自分のニーズに合わせて食事計画やトレーニングプログラムを簡単にカスタマイズできるよう、直感的なインターフェイスを設計しました。テストとフィードバックのサイクルを繰り返し、ユーザビリティを徹底的に追求した結果、利用者の満足度とリテンション率が向上しました。

面接官:チームマネジメントにおいて、特に困難だった状況とその乗り越え方についてはどうですか?

応募者:チームマネジメントでは、異なる専門分野を持つメンバー間のコミュニケーションの橋渡し役を果たすことが一番の挑戦でした。特に、サステナブルフードイニシアティブのプロジェクトでは、技術チームと非技術チーム間の目標と期待の齟齬を解消する必要がありました。これを乗り越えるために、定期的なミーティングとクリアなコミュニケーションを通じて、プロジェクトのビジョンと目標を共有し、チーム間の理解を深めるよう努めました。

面接官:アジャイル開発への理解も深そうですね。具体的な経験はありますか?

応募者:はい、実際に複数のプロジェクトでプロダクトオーナーやスクラムマスターを務めてきました。アジャイル開発では、フィードバックループを常に回し、プロダクトを迅速に改善していくことの重要性を学びました。特に、スプリントレビューとレトロスペクティブを通じてチームの成長を促し、プロジェクトの目標達成に向けて常に改善を続ける文化を育てました。

面接官:オウンメディアのリニューアル経験についても教えていただけますか?

応募者:もちろんです。サステナブルフードイニシアティブの一環として、サイトのリニューアルを主導しました。このプロジェクトでは、エンドユーザーの視点を最優先に考え、サイトのナビゲーションやコンテンツの構成を根本から見直しました。また、サステナビリティに関する教育コンテンツを豊富に取り入れることで、ユーザーのエンゲージメントを高めることができました。

面接官:プロジェクトマネジメント能力も求められると思いますが、その点はどうですか?

応募者:プロジェクトマネジメントでは、特にスケジュールとリスク管理に重点を置いてきました。リソースの制約や期限内に高品質の成果物を提供するためには、効果的な計画と進捗のモニタリングが不可欠です。ステークホルダーとのコミュニケーションも密に行い、期待管理と透明性を保つことで、多くのプロジェクトを成功に導いてきました。

面接官:新しい技術への適応力についてはどのように考えていますか?

応募者:新しい技術を迅速にキャッチアップし、プロジェクトに適用することで、競争優位性を確保し続けることができると考えています。例えば、AIとデータ分析を用いたパーソナライズされたコンテンツ配信では、最新の技術を駆使してユーザー体験を向上させることができました。フード&ウェルネス領域では、これらの技術を活用して、よりパーソナライズされた食生活や健康管理のサポートを提供できると考えています。

面接官:最後に、味の素グループでのキャリアビジョンについて教えてください。

応募者:私は、味の素グループでフード&ウェルネス領域のデジタルトランスフォーメーションを牽引し、新しい顧客体験の創出に貢献したいと考えています。また、「進化し続けることは当たり前」という企業文化において、革新的なアイデアと技術をもって新しい価値を創造し、社会に貢献していきたいです。

面接官:ありがとうございます。非常に興味深いお話を伺うことができました。私からの質問はこれで終わりです。何か質問はありますか?

応募者:いえ、今日はたくさんのことをお聞きできて大変勉強になりました。この機会をいただき、ありがとうございました。

面接官:こちらこそ、お越しいただきありがとうございました。後日、結果についてご連絡いたします。それでは、お疲れ様でした。

終わっての感想と対策

面接が終わって、まず感じたのはほっとする安堵感と同時に、ある種の達成感でした。今回の面接は、これまでの経験やスキルを十分に伝えられたと自負していますが、やはり振り返ってみると改善点が見えてきますね。

特に、UI/UXデザインの経験に関して、もっと具体的な事例や成果を話せばよかったかなと思います。たとえば、ユーザビリティテストの結果をどのようにフィードバックに活かしたか、具体的なユーザーの声を元にどんな改善を行ったのかなど、もう少し詳細に話せば、聞いている方にもより鮮明なイメージを持ってもらえたかもしれません。

また、アジャイル開発への理解と経験については、具体的なエピソードを交えて話したことで、自分の役割やチームとの連携、プロジェクトを推進する上での姿勢が伝わったと思います。ただ、反省点としては、失敗から学んだことや、それをどのように次のプロジェクトに活かしたかについても触れることができれば、さらに深みのある回答になったかもしれません。

プロジェクトマネジメント能力については、スケジュール管理やリスク管理の話をしたものの、実際にどのようなツールやメソッドを使って管理していたのか、もう少し具体的に話せば良かったと感じています。特に、ステークホルダーとのコミュニケーション方法や、期待管理のために行った具体的なアクションについても触れるべきでした。

新しい技術への適応力に関しては、AIやデータ分析の活用例を挙げましたが、フード&ウェルネス領域でこれらの技術をどう活用できるか、もう少しビジョンを語れば良かったかもしれません。また、技術のキャッチアップ方法についても言及することで、学習意欲の高さをアピールできたかもしれません。

振り返ってみると、自分の経験やスキルを伝えることには成功したものの、もっと具体的な事例や成果、学んだことを交えて話すことで、より説得力のある回答ができたかもしれません。今後はこの点を意識して、さらにスキルを磨き、伝え方を工夫していきたいと思います。

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