異業種/異職種転職攻略

異業種転職体験記⑤(都市銀行リテール営業→IT企業カスタマサクセス)

「異業種への転職って、どんな感じ?」そんな疑問を持つあなたにピッタリの体験談がここにあります。都市銀行のリテール営業からIT企業のカスタマーサクセスへ華麗に転職した一人の若者の話。不安と興奮が入り混じる転職の道のり、そして新しい世界での日々。彼が直面した転職活動の裏話から新生活のリアルまで、すべてが詰まったこのブログ。転職を考えているあなたに、少しの勇気とたくさんのヒントをお届けします。

N.Kさん
年齢: 29歳
学歴: 法政大学法学部
職歴:みずほ銀行
家族: 独身
年収: 750万円

なぜ転職前の会社に入ったか?

私が最初に都市銀行のリテール営業に飛び込んだ理由は、大学のキャリアセンターで偶然目にしたパンフレットに心を奪われたからだ。その光輝く高層ビル、活気に満ちたスーツ姿の人々の写真が、私の想像力を刺激し、未知の世界への憧れを膨らませた。家族背景も一役買っている。私の実家は小さな町で、両親は地元の銀行で働いていた。子供の頃から、彼らがどのように地域の人々の生活を支え、信頼されているかを目の当たりにしてきた。この「人の役に立つ」という価値観が、私の中に深く根付いていたのだ。

大学では経済学を専攻し、特にマクロ経済の授業に魅了された。数字を使って経済の動きを読み解くことの面白さと、その知識が現実の世界でどれほど強力なツールになるかを学んだ。そんな折、都市銀行の説明会に参加した時、彼らが語る「一人ひとりの顧客に寄り添い、その人生を豊かにする金融サービスを提供する」というミッションに強く共感した。それはまさに私が望んでいた、数値の知識を活かして人々の生活を直接支える仕事だった。

就職活動を進める中で、多くの企業とその文化を知る機会があったが、この銀行の提供するキャリアパスに惹かれた点も大きい。海外研修の機会や、様々な部署を経験できるローテーション制度など、自分の成長を促す多くのプログラムが用意されていた。私にとって、これは自己実現への大きなステップと映った。

また、就職活動中に経験したグループディスカッションでの成功体験も、この銀行を選んだ大きな理由の一つだ。ある課題をチームで解決するプロセスで、私は自然とリーダーシップを取り、グループをまとめ上げ、目標達成へと導いた。この経験は、チームワークの重要性と、共通の目標に向かって協力する喜びを教えてくれた。まさにこの銀行が大切にしている価値観と一致していた。

入行してみると、想像以上のチャレンジが待っていた。新人研修では、金融商品の詳細な知識を学び、その後、実際の店舗で働き始めた。毎日が新しい発見と挑戦の連続で、特に初めて自分の提案が顧客の資産運用に成功し、彼らの喜びを目の当たりにした時は、この仕事を選んで本当に良かったと心から感じた瞬間だった。

しかし、この仕事を通じて、単に金融商品を売るだけではなく、もっと顧客の成功に深く関わることができる仕事がしたいという思いが次第に強くなっていった。顧客との関係を深め、彼らのビジネスや人生において真に価値あるサポートを提供すること。その想いが、私を次なるステップ、IT企業のカスタマーサクセスへと導いたのだ。

なぜ転職しようと思ったか?

転職を考えたきっかけは、ある冷たい水曜日のことだった。朝イチでクライアントとのミーティングがあり、その日もいつものようにスーツを着込み、提案書を手に銀行を出た。そのミーティングで、私は自分が提案した金融プランによって、クライアントの事業が大きく前進する瞬間を目の当たりにした。その成功体験は確かに嬉しかった。だけど、帰りの電車の中でふと、「もっと違う形で人の役に立ちたい」という思いが湧き上がってきた。

もちろん、銀行員としてのキャリアは順調だった。だけど、日々の業務をこなす中で、自分が持っているポテンシャルや情熱をもっと別の形で活かせないかと模索していた。具体的には、もっとテクノロジーを駆使して、より多くの人に、よりダイレクトに影響を与える仕事がしたいと考え始めていた。

この思いは、あるプロジェクトを通じて一層強くなった。私たちのチームは、銀行内でのデジタル化を推進するプロジェクトに取り組んでおり、私はその中心メンバーの一人だった。このプロジェクトで、私は初めてITの力で業務効率が劇的に改善される様子を目の当たりにした。例えば、従来は紙ベースで行っていた作業がデジタル化され、時間が大幅に節約された。この経験から、ITの持つ可能性に大きな魅力を感じるようになり、この分野でさらにスキルを伸ばしたいと思うようになった。

また、ある顧客からのフィードバックが、転職を考える大きなきっかけになった。その顧客は、私が提案した金融プランに満足してくれていたのだが、「もっと早く、もっと柔軟に対応できるシステムがあればな」というコメントをくれた。この一言が私の心に刺さった。私自身、業務をこなす中で「もっと効率的に、もっと顧客のニーズに応えられる方法はないか」と常に考えていたからだ。

そうした思いを胸に、私はさまざまな業界の動向を調べ始めた。特にIT業界のイノベーションの速さと、その社会への影響力の大きさに惹かれた。そして、カスタマーサクセスという職種に出会った時、これが自分が探していた仕事だと直感した。顧客の成功を自分の仕事の成功と直結させ、テクノロジーを活用して顧客の課題を解決する。この仕事なら、自分の情熱とスキルを存分に活かせると感じたのだ。

転職を決意したのは、そんな一連の経験と自己分析の結果だった。もちろん、未知の業界への挑戦は大きなリスクを伴う。しかし、自分が本当にやりたいこと、情熱を注げることに挑戦しなければ、後悔するだろうと思った。そうして、都市銀行のリテール営業からIT企業のカスタマーサクセスへの転職という、新たなキャリアの旅が始まったのだ。

転職のために営業でどんな経験を積んでおいたか?

転職への道は、一朝一夕に築けるものではない。特に、金融業界からIT業界への大胆なジャンプを考えていた私にとって、必要なのは戦略的な準備と経験の蓄積だった。そこで、都市銀行のリテール営業職として働きながら、IT企業のカスタマーサクセス職への転職を見据えた経験を積むことに全力を注いだ。

まず、私が重点を置いたのは顧客との関係構築スキルの強化だ。金融商品を顧客に提案する過程で、そのニーズを的確に把握し、信頼関係を築くことが重要だった。この経験は、カスタマーサクセス職で顧客の成功を支援するうえで直接役立つスキルとなる。顧客の課題を理解し、最適なソリューションを提案する能力は、どの業界でも通用する万能の武器だ。

次に、自分のITスキルを磨くために、オンラインコースを活用した。特に、「Udemy」では、プログラミング基礎からデータ分析、クラウドサービスまで、幅広い分野のコースを受講した。勤務後の夜遅くや週末を使って、コードを書いたり、仮想環境でのプロジェクトに取り組んだりした。また、「Coursera」で提供されているGoogleのデータアナリティクスの専門コースも受講し、データドリブンな意思決定の基礎を学んだ。これらの学習は、IT業界で必要とされる技術的な知識とスキルの基盤を築くのに役立った。

さらに、現職でのデジタルトランスフォーメーションプロジェクトに積極的に参加し、プロジェクトマネジメントの経験を積んだ。例えば、銀行内の書類管理システムをデジタル化するプロジェクトでは、プロジェクトリーダーの一人として、計画立案から実行、評価までの全プロセスに関わった。この経験から、チームをまとめ、ステークホルダーとコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推進するスキルを磨くことができた。

加えて、自己啓発の一環として「Mindvalley」のコースも利用した。ここでは、リーダーシップやパーソナルブランディング、生産性向上のためのマインドセットなど、キャリアだけでなく個人の成長にも役立つ多岐にわたるコンテンツが提供されている。これらの学びを通じて、自己管理能力を高め、変化の激しいIT業界で求められる柔軟性と適応力を養うことができた。

このように、金融業界での経験を活かしつつ、IT業界で必要とされる新たなスキルを身につけるために、さまざまな努力を重ねた。これらの経験は、私がカスタマーサクセス職への転職を目指すうえで、強固な土台となった。そして、この準備が実を結び、新たなキャリアの扉を開くことに成功したのだ。

採用面接では現職経験をどうアピールしたか?

面接の日、私は緊張しながらも、これまでの経験をどうアピールするかを熟考していた。都市銀行のリテール営業からIT企業のカスタマーサクセスへの転職は、一見すると大きなジャンプに見えるかもしれない。だが、私には確固たる計画があった。面接官の前で、私は自分の経験がこの新しい役割にどのように役立つかを具体的に、かつ情熱を持って伝えるつもりだった。

まず、顧客との深い関係構築に関する経験から話を始めた。都市銀行での営業職では、顧客一人ひとりのニーズを理解し、信頼関係を築くことが求められた。私は、顧客のビジネスモデルや財務状況を詳細に分析し、最適な金融ソリューションを提案することで、多くの成功事例を作り出してきた。この経験は、カスタマーサクセスマネージャーとして顧客の成功を支える上で直接役立つだろうと強調した。

次に、デジタルトランスフォーメーションプロジェクトでの役割について話をした。銀行内での紙の書類管理システムをデジタル化するプロジェクトでは、プロジェクトリーダーの一人として、計画立案から実行、評価までを担当した。この経験から得たプロジェクトマネジメントスキルと、異なる部署やステークホルダーと協力して目標を達成する能力は、IT企業でのチームワークやプロジェクトの遂行において重要な資産となる。

さらに、自己啓発の取り組みについても触れた。例えば、「Udemy」や「Coursera」で学んだプログラミングやデータアナリティクスのスキルは、テクノロジーを駆使して顧客の課題を解決する上で役立つだろうと説明した。また、「Mindvalley」で学んだリーダーシップやマインドセットに関する知識は、困難な状況でもチームを前向きに導くための基盤となる。

面接では、これらの経験を具体的な事例とともに紹介し、自分がどのようにそれぞれの状況で価値を提供し、成果を出してきたかを詳細に説明した。例えば、ある金融プランが顧客の事業をどのように成長させたか、デジタルトランスフォーメーションプロジェクトが業務効率をどれだけ改善したかなど、成果を数字で示すことで、その成果の大きさを具体的に伝えた。

最後に、自分が学び続ける姿勢と、新しい環境や業界に適応する柔軟性について強調した。IT業界の急速な変化に対応するためには、継続的な学習と成長が不可欠であることを理解しており、この新しいチャレンジに全力で取り組む準備ができていることをアピールした。

このようにして、私は面接官に対して、自分が新しい役割に最適な候補であることを熱意を持って伝えた。そして、この取り組みが実を結び、見事にカスタマーサクセスマネージャーのポジションを獲得することができたのだ。

実際転職してみてどうか?

転職してみたら、まるで別世界に飛び込んだみたいだった。都市銀行のリテール営業からIT企業のカスタマーサクセスに移ることは、まさに文化ショックの連続。でも、この新しい挑戦がどれほど刺激的で、充実しているかを話させてもらう。

最初に驚いたのは、オフィスの雰囲気。銀行時代はスーツが基本で、どことなく堅苦しい空気が漂っていた。しかし、IT企業ではカジュアルな服装が主流で、オフィスにはリラックスできるスペースがいっぱい。フリードリンクのカフェエリア、ソファが並ぶリフレッシュコーナー、思わずクリエイティブなアイデアが浮かびそうなカラフルなミーティングスペース。この自由で開放的な環境が、働くモチベーションをぐんと上げてくれた。

次に、働き方の違い。銀行では時間通りに始まり、終わることが美徳だったけど、ここでは結果がすべて。フレックスタイム制で、仕事の進め方がとてもフレキシブル。目標達成のためには、どう働くかは自分次第。最初は戸惑ったけど、この自由が自己管理能力をグッと引き上げてくれた。

そして、カスタマーサクセスの仕事内容。顧客が製品やサービスを最大限活用できるようにサポートするわけだけど、これがまた面白い。顧客のビジネスモデルを深く理解し、それに合わせた使い方を提案する。成功すれば、顧客のビジネス成長に直結するから、その達成感はものすごい。ある顧客は、私の提案した活用法で売上が20%アップしたって喜んでくれた時は、もう飛び上がるほど嬉しかった。

でも、甘いばかりじゃない。IT業界のスピードに最初はついていくのが大変だった。新しい技術、新しいトレンドが絶えず出てくるから、常に学び続ける姿勢が必要。それに、顧客からの厳しいフィードバックに直面することも。でも、それが自分を成長させる糧になっているのも事実。特に、苦労して解決した問題が後になって大きな自信につながることもある。

例えば、ある大手顧客の導入プロジェクトでは、私たちの製品を彼らの既存システムと完璧に統合するのが難しく、何度も壁にぶつかった。でも、エンジニアチームや他の部署と協力して、夜遅くまで何度も検討を重ねた結果、最終的には成功。顧客からの感謝の言葉は、今までで一番の報酬だった。

転職してみてわかったのは、自分の適性や情熱を追求することの大切さ。もちろん、リスクはあった。でも、そのリスクを乗り越えた先には、自分自身の新たな可能性が待っていた。今、私は毎日が新しい発見で、ワクワクしながら働いている。転職して本当に良かったと心から思っている。

転職を検討している方へメッセージ

まず最初に言いたいのは、転職って、本当に勇気がいることだということ。でもね、その勇気を出すことでしか、新しい世界には一歩も踏み出せないんだ。僕は都市銀行のリテール営業からIT企業のカスタマーサクセスに転職した。これがどれほどのジャンプか、想像つくよね?でも、その一歩が今の僕を作っている。

転職を考えるってことは、もう既に君の中で何かが変わりつつある証拠。ただ、変わりたいと思うだけじゃなく、その変化にどう向き合うかが大切だよ。僕が転職を決意したのは、自分のキャリアにもっと意味を持たせたいと思ったから。もし君もそう思うなら、次のステップに進む準備ができているんだ。

転職の道は簡単じゃない。面接で自分をアピールするのも、新しい環境に慣れるのも大変だ。でも、君が今持っている経験やスキル、それに情熱は、新しい場所でも必ず役立つから、自信を持っていいんだ。僕は自分の銀行での経験がIT業界でどう役立つかをしっかりアピールしたよ。顧客との関係構築、プロジェクトマネジメント、自己啓発への取り組み…これらすべてが、新しい仕事での成功につながっているんだ。

新しい世界に飛び込むとき、最初は戸惑うこともある。でも、その戸惑いが新しい自分を見つけるきっかけにもなる。僕も最初はIT業界のスピードに圧倒されたけど、今ではそのスピード感がたまらなく好きだ。そして、何よりも新しい仕事で成し遂げたことが、自分自身の成長に直結しているのを感じるのが嬉しいんだ。

転職を考えるとき、不安に思うことも多いだろう。でも、その不安をバネにして、一歩踏み出す勇気を持ってほしい。僕の経験から言えることは、転職は自分を新たなステージへと導く大きなチャンスだってこと。君の中にある「変わりたい」という思いを大切にして、自分にとって最良の選択をしてほしい。

最後に、転職はゴールではなく、新しいスタートだということを忘れないで。新しい環境での挑戦が、君の人生をより豊かに彩るはずだ。不安や疑問があるなら、それを糧にしてさらに前へ進もう。

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