異業種/異職種転職攻略

異業種職種転職体験記⑪(マンション販売→保険ライフプランナー)

異業種への大胆な転職を果たしたN.Yさんの体験記は、変化を恐れず新しい挑戦を受け入れる勇気を与えてくれます。27歳で、マンション販売の世界から生命保険のライフプランナーへと職を変えた彼の物語は、転職を考えている多くの人にとって共感とヒントを提供します。マンションデベロッパーとしてのキャリアから人々の人生に深く関わる仕事を求めて新たな道を歩み始めました。彼がどのようにして自分の強みと経験を新しい職場で生かし、たか、そしてその過程で得た学びと成長、そして転職を考えている人へのメッセージは、読む人にとって大きな励みとなるでしょう。

N.Yさん
年齢: 27歳
学歴: 日本大学 商学部
職歴:マンションデベロッパー
家族: 独身
年収: 600万円

なぜ転職前の会社に入ったか?

大学を出て、正直なところ、どういった職業に就きたいか明確なビジョンがありませんでした。ただひとつ確かだったのは、人の役に立つ仕事がしたいということ。そんな中、不動産業界に目を向けたのは、偶然目にしたマンションのチラシがきっかけでした。そのチラシには、「新しい生活の始まり」というフレーズとともに、家族が幸せそうに過ごす姿が描かれていました。それを見た瞬間、「これだ!」と直感しました。

不動産というと、なんだか難しそう、特別な人たちがやる仕事というイメージがありましたが、チラシを見ているうちに、家って本当に人生にとって大切なものだし、その一歩を踏み出すお手伝いができたら意味があるなと思えてきたんです。

そこで、不動産会社への応募を決めました。選んだのは、なんとなく名前を聞いたことがある中堅の不動産会社。面接の時、緊張して上手く話せなかったけど、「人と話すのが好き」という自分の長所をアピールしました。幸い、その会社は未経験者でも受け入れてくれる方針で、入社することができました。

最初は、本当に右も左も分からない状態でした。でも、先輩たちが丁寧に教えてくれて、少しずつ仕事の流れや、大切なポイントが掴めてきました。特に印象的だったのは、お客様の夢や希望を聞き出して、それにぴったり合った物件を提案することの楽しさ。お客様が「これだ!」と目を輝かせる瞬間がたまらなく嬉しかったですね。

実は、数字を追う営業の仕事はプレッシャーも大きかったですが、お客様との会話の中で、ちょっとしたアドバイスが役に立ったり、感謝されることが自分のやりがいにつながっていました。また、いろんな研修に参加して、少しずつ専門知識もつけられたことも、自分の成長を感じられる瞬間でした。

そんな日々を送っているうちに、不動産というのは単に「物を売る」仕事ではなく、「人の人生に寄り添う」仕事だと実感するようになりました。それが、私がこの業界に飛び込んだ理由であり、続けていくモチベーションにもなっていたんです。

なぜ転職しようと思ったか?

転職を考え始めたのは、ある日のことでした。不動産の営業として、毎日いろんなお客様と話をして、物件を紹介して、契約にこぎつける。それはそれでやりがいはあったんですが、なんというか、マンネリを感じ始めていたんですよね。毎日が同じような流れで、新鮮味がなくなってきたっていうか。それに、不動産の営業って、どうしても物件を売ることにフォーカスしがちで、お客様一人ひとりの人生に深く関わっていくって感じじゃなかったんです。

そんなある日、友人との飲み会で、生命保険のライフプランナーをしている人と話す機会がありました。その人が話す、ライフプランナーとして人の人生に寄り添い、一緒に未来を考えていく仕事の話に、なんだかワクワクしてきたんです。「これだ!」と直感したんですよね。人の人生にもっと深く関わり、一緒に未来を考える。そんな仕事がしたいと思ったんです。

そして、もう一つ大きな動機がありました。それは、ライフプランナーって歩合制で、自分の頑張り次第で報酬が大きく変わるんですよね。不動産の営業も成果に応じてインセンティブはありましたが、ライフプランナーの場合はその幅がもっと大きい。つまり、自分がどれだけ頑張るかによって、報酬が大きく変わる可能性があるんです。この点が、私にとって大きな魅力でした。自分の頑張りがダイレクトに評価され、それが報酬に反映される。これほどモチベーションになることはありませんよね。

そうして、私は転職を決意しました。不動産業界で培ったコミュニケーション能力や顧客との信頼関係の構築、そして何より人の人生に寄り添うという想い。これらを生かして、ライフプランナーとして新たなスタートを切ることにしたんです。

転職のために現職でどんな経験を積んでおいたか?

転職を決めた後、私はライフプランナーとして活躍するために、現職でどんなスキルや経験を積んでおくべきか、真剣に考えました。不動産業界での営業経験が、生命保険の世界でどう役立つのか。その答えを見つけるために、日々の業務に一層熱心に取り組んだんです。

まず、顧客とのコミュニケーション能力の向上に注力しました。不動産営業では、お客様のニーズを的確に把握し、最適な提案をすることが求められます。この経験は、ライフプランナーとしてお客様のライフスタイルや将来設計を理解し、適切な保険商品を提案する上で非常に役立つと考えました。実際、あるお客様がマンションを購入された際には、その方の家族構成や将来の計画を細かくヒアリングし、最適な物件を提案したことがあります。その結果、お客様から大変満足いただき、感謝の言葉を頂戴しました。このような経験を通じて、人の話を丁寧に聞き、その人に合った提案ができるよう心がけました。

次に、マーケティングスキルの向上にも努めました。不動産業界では、市場のトレンドを理解し、ターゲットに合った販促活動を行うことが重要です。このスキルは、保険商品をお客様に提案する際にも活かせると考えました。たとえば、あるキャンペーン期間中に、若い夫婦をターゲットにした住宅ローンの特別プランを打ち出し、そのニーズに合ったマーケティング戦略を展開したことがあります。その結果、期間中に目標販売数の150%を達成することができました。この経験から、ターゲットに合わせたマーケティングの重要性を学びました。

また、問題解決能力も磨きました。不動産の契約過程で起こる様々な問題やクレームに対処する中で、冷静に状況を分析し、迅速に解決策を見つける力を身につけました。この能力は、保険の契約においても、お客様の不安や疑問を解消し、信頼関係を築く上で重要だと考えています。

さらに、自己啓発にも力を入れました。保険業界についての基礎知識を身につけるために、オンライン講座を受講したり、保険に関する書籍を読み漁ったりしました。特に、ライフプランニングに関連するコンテンツには力を入れて取り組みました。これらの努力により、保険業界の基本的な知識だけでなく、ライフプランニングの考え方についても理解を深めることができました。

このようにして、転職のために現職でできる限りの経験を積み、スキルアップを図りました。そして、これらの経験が、ライフプランナーとしての新たなキャリアをスタートさせるための貴重な糧となったと確信しています。

採用面接では現職経験をどうアピールしたか?

面接の日、緊張と期待でドキドキしながら会場に向かいました。不動産業界での経験をどう生命保険のライフプランナーとして活かせるか、そのポイントをしっかりと伝えたい。そんな思いで、事前に準備を重ねてきました。

まず、私は不動産業界での営業経験を通じて培った、お客様一人ひとりに寄り添う姿勢をアピールしました。「お客様の夢や希望に耳を傾け、その人にとって最適な提案をすることを心がけてきました」と伝え、具体的なエピソードも交えて話しました。たとえば、あるお客様が理想とするライフスタイルに合わせたマンションを見つけたいというニーズがあった時、私はその方のライフスタイルや趣味、将来設計を細かくヒアリングし、最終的に大満足していただける物件を提案できたこと。このエピソードを通じて、私がどれだけお客様の立場に立って考え、提案できるかをアピールしました。

次に、目標達成に向けた情熱と努力も強調しました。「2023年度には、担当したマンションプロジェクトで販売目標の120%を達成し、前年比で30%の販売数増加を実現しました」という実績を示しました。そして、「目標を達成するためには、ただ単に一生懸命働くだけでなく、市場分析や顧客ニーズの把握、効果的なプロモーション戦略の立案が重要であることを学びました」と付け加えました。この点が、ライフプランナーとしてもお客様に最適な保険プランを提案し、信頼関係を築く上で役立つと自信を持って話しました。

さらに、問題解決能力についても触れました。営業の仕事では様々な課題や問題が起こりますが、それらに対して柔軟に対応し、解決策を見出す力を身につけたとアピールしました。具体例として、「契約直前でお客様が購入を迷い始めた際には、その不安要素を丁寧にヒアリングし、迅速に対策を講じることで、お客様の信頼を勝ち取り、無事に契約に至ったケースがあります」と説明しました。この経験が、保険加入時にお客様が抱える不安や疑問に対して、適切に対応し、安心していただけるライフプランナーになるための土台となると話しました。

最後に、自己啓発の取り組みについても伝えました。「ライフプランナーとしての新たなスタートに向けて、保険業界の知識を深めるために、独学で勉強してきました。また、コミュニケーションスキルやマーケティング知識の向上にも努めています」と述べ、自分が成長し続ける意欲があることをアピールしました。

これらのポイントを踏まえ、面接では自分の経験と学びをしっかりと伝えることができました。そして、その結果、無事にライフプランナーとしての新たなキャリアをスタートすることができたのです。この経験を通じて、自分の過去の経験がどのように未来に活かせるかを深く考える良い機会となりました。

実際転職してみてどうか?

転職してみて、正直言って最初は「どうなることか…」という不安が大きかったです。不動産業界から生命保険のライフプランナーへの転職は、まさに未知の世界への飛び込みでしたから。でも、今はこの転職を決断したことに心から感謝しています。なぜなら、自分が本当にやりたかったこと、それは人々の人生に寄り添い、支えることができる仕事に就けたからです。

最初のうちは、保険業界の専門知識や商品知識を一から学ぶ必要があり、正直かなり苦労しました。たとえば、保険商品の種類や特徴、リスク管理の基礎など、頭を使うことが多く、夜遅くまで勉強する日々が続きました。しかし、その甲斐あってか、徐々にお客様から信頼を得られるようになり、保険加入の相談を受ける機会も増えてきました。

特に印象深いのは、ある若い夫婦のライフプランニングをサポートしたことです。彼らはこれから子どもが生まれる予定で、将来の教育資金や住宅ローン、そして万が一のための保障について相談に来られました。私は、不動産営業時代に培った顧客のニーズを深く理解する姿勢を活かし、彼らのライフステージや希望をじっくりとヒアリングしました。そして、彼らの状況に最適な保険プランを一緒に考え、提案しました。このとき、彼らから「本当に安心できるプランを一緒に考えてくれてありがとう」と言われたときは、この仕事を選んで本当に良かったと心から思いました。

また、ライフプランナーは歩合制なので、自分の頑張りがダイレクトに収入に反映される点も大きなモチベーションになっています。不動産業界でもインセンティブはありましたが、ライフプランナーとしての収入は、より自分の努力や成果が明確に反映される感じがします。実際、転職後初めての年で、目標としていた収入を達成できたときは、自分の努力が報われたと大きな達成感を感じました。

転職を考えている方へのメッセージとしては、「自分が本当にやりたいことは何か、それを追求する勇気を持ってほしい」と伝えたいです。確かに転職はリスクが伴いますし、不安も大きいです。でも、自分が心からやりたいと思える仕事に就けたとき、その満足感や達成感は何物にも代えがたいものがあります。私の場合は、人々の人生に寄り添う仕事がしたいという想いが、ライフプランナーという新しいキャリアへと導いてくれました。もし転職を迷っているなら、一歩踏み出す勇気を持って、新しい道を探求してみてください。自分自身の可能性を信じて、挑戦してみることが大切だと、私の経験上強く感じています。

転職を検討している方へメッセージ

転職を考えているみなさんへ。私も一人の転職経験者として、いくつかのポイントをシェアしたいと思います。転職って、正直めちゃくちゃ勇気がいるし、不安もいっぱいありますよね。でも、それを乗り越えた先には、新しい自分が待っているかもしれません。

まず大事なのは、「なぜ転職したいのか?」その理由を明確にすることです。ただ単に今の仕事が嫌だから、もしくはもっと収入が欲しいから…それだけでは、転職後にまた同じ壁にぶつかるかもしれません。自分が本当に求めているもの、やりがいを感じることは何か、じっくりと考えてみてください。私の場合は、人の人生にもっと深く関わりたいという想いが、転職を決める大きな動機でした。

次に、自分の強みや経験をどう活かせるか考えてみましょう。どんな業界でも、これまでの経験は何らかの形で役立ちます。私は不動産営業の経験を生かして、お客様一人ひとりに寄り添うこと、そしてその人のニーズに合った提案をすることが、ライフプランナーとしても重要だと感じました。これまでの経験やスキルを新しい仕事にどう生かせるか、そのポイントを面接などでアピールできるといいですね。

そして、転職活動は計画的に。情報収集を怠らず、希望する業界や職種についてしっかりとリサーチしましょう。転職サイトやセミナーを活用したり、業界の人と話をしたりして、現場の生の声を聞くことも大切です。私も転職前には、実際にライフプランナーをしている人に話を聞き、仕事のリアルを知ることができました。

不安に思うことも多いと思いますが、自分を信じることが何よりも大切です。転職は、新たな自分を発見するチャンスでもあります。私も転職してみて、自分にはこんなにも人と深く関わり、支えることができる力があったんだと新たな自分を発見できました。

最後に、転職はゴールではなく、新たなスタートです。転職後も学び続け、自分を磨き続けることが大切。不安や困難に直面することもあるかもしれませんが、それを乗り越えたとき、自分の成長を実感できるはずです。

転職を考えているみなさんが、自分にとって最適な道を見つけられることを心から願っています。自分の可能性を信じて、一歩踏み出してみてください。新しい世界が、きっとあなたを待っていますよ。

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