知人の転職・異動のストーリーを紹介します。営業職からデータサイエンティストとなると一見全くの畑違いで無理なのでは?と思う方も多いと思います。日々の業務、学習、転職活動を少し工夫をすれば難しいものではありません。
最終的にデータサイエンティストとして専門性を高めるキャリアを選択するかはさておき、キャリアの幅としてはぐっと広がる選択だったのではないかと思います。
異業種転職体験記:大手人材会社営業職→HR Tech営業企画→同社データサイエンティスト
なぜその転職前の会社に入ったか?
人との出会いによって人生逆転できると実体験から感じたことがあり、そういった機会を数多く生み出したいと思ったからです。
大学ではフィールドホッケー部の副主将を務めていましたが、このスポーツをやってる中では170cmと小柄でなかなか活躍できませんでした。
そんな中、ツテを辿って知り合ったスポーツトレーナーの方と、体の作り方だけではなくどういったポジションなら自分の体は活きるのか、どういったプレースタイルを目指すべきなのか、を根本から見直す機会に恵まれました。
それを基にしたトレーニングを通じて、チーム内でも徐々に活躍できるようになり最終的には関東大学選抜まで上ることが出来ました。
そのような体験を通じて、燻っている人を爆発させる導火線になりたいと思い、人材会社の希望しました。
なぜ転職しようと思ったか?
メーカー担当営業・転職エージェント双方を経験し3年目には社長賞を受賞するまでに。
業務自体は面白みを感じてましたが、自分が勧めている企業は本当にその人にマッチしているのか?とふと疑問に思うようになりました。
なぜなら自分が抱えている案件であったり自分の過去の経験からイメージができる会社を優先的にお勧めしていたから。
そんな疑問を抱えていた中であるスタートアップの友人と話す機会があり、AIを使ったマッチングサービスの存在を知りました。
過去のデータから最適な職種・企業をマッチングできる仕組みが構築できれば大きな影響を与えることが出来るのではと思いました。
また、その当時データサイエンティストは「世界で一番セクシーな職業だ」とバズっていたのでミーハー感も相まって(笑)、HRTechのデータサイエンティストを目指すことに
ただしエージェントと話す中で、今までの営業職のキャリアからは少し距離があるので企画職を挟んでデータを活用したプロジェクトに関わり社内異動でデータサイエンティストになるのがいい、とアドバイスを受けました。
そんな経緯でまずは今までの経験が生かせつつ、データを活用する機会が増えそうな営業企画職を直近は目指すことに。
今やどの企業でも、データ活用の検討は行われており、そこでは技術面を担保するデータサイエンティストと、ビジネスに昇華するための企画職(営業企画、事業開発、経営企画など)がチームを組んでプロジェクト化されることが多いです。
まずはデータサイエンティストの業務・スキルの解像度を上げることと、データサイエンティストの採用や人事に関わるステークホルダーとの関係性を作ることを目的に、企画職を挟んだというのが今回のポイントですね、
転職のために営業でどんな経験を積んでおいたか?
正直、転職のために、という点では特にやってなかったです。
ただ社内異動でデータサイエンティストを目指すにあたって”Python”の学習は独学で続けていました。
今はオンラインでも基礎的な部分は十分すぎるほど学べます。私の場合は、まずは”Aidemy”のデータサイエンティスト講座を受講し基礎力を身に着けながら、現在の会社のデータ分析案件に有志という形で参画させてもらいました。
ただ実際の案件はやはり難易度が高いのでよく”Tech Academy”のメンターの方にQAしてサポートしてもらいました。
個人的には講師やメンターの質がいいので実践力をつけるには非常にお勧めです。
ちなみに当時興味を持っていたのは東京海上が提供しているData Science Hill Climbです。講師の方が豪華なのと事業会社主催というところで実践力も身につきそうだなと。
ただ開催スケジュールが年1回なのと予算の都合上泣く泣く見送ることに・・・
採用面接では営業経験をどうアピールしたか?
人材系という同業界への転職でしたので、業界・事業に関する知識といわゆる営業力をアピールしました。
その中で、将来的にはデータサイエンティストへのキャリアの浸み出しも意識しながら、営業活動においてデータを活用した営業生産性向上のツールを開発し部門展開した事例も織り交ぜて話しました。
実際に転職してみてどうか?
現在はデータサイエンティスト見習い(笑)のようなことをやっています。
正直なところスキルはまだ初級-中級くらいですが、高度な分析を求められる案件以外はどちらかというと事業部とのコミュニケーションを通じて、データ分析スキルよりも案件を正しく理解して定義することの方が重要な場面が多いです。
そのような点においては完全に営業出身のバックグラウンドが活きていると実感します。
私が勤める会社の社長もそのような考えに賛同してくれて、データサイエンティストもよく営業やマーケの人に業務同席させて事業・業務理解を深めてもらうことを研修として取り入れようとしているそうです。