キャリア選考体験記

選考体験記 サントリー①

サントリーでのキャリアは、持続可能な未来を築く情熱を持つあなたにとって理想の選択です。創業以来、イノベーションと人本主義の精神に根ざしたサントリーは、食品から健康食品、さらには外食事業に至るまで、多岐にわたる分野で社会への貢献を続けてきました。サントリーの選考体験記を読めば、技術と創造性を活かし、チームの一員として新たな価値を生み出す機会が豊富にあることがわかり興味がわくと思います。

会社概要

サントリーホールディングス株式会社は、「人間の生命の輝き」を目指し、人本主義の考えのもと様々な取り組みを進めている企業です。1899年に創業し、2009年に設立されたこの会社は、大阪市北区堂島浜に本社を置き、東京都港区台場にもオフィスを構えています。代表取締役会長は佐治信忠、代表取締役社長は新浪剛史です。資本金は700億円、グループ会社数は270社、従業員数は40,885人(2022年12月31日現在)で、連結売上収益(酒税控除後)は26,588億円、連結営業利益は2,765億円(2022年12月31日現在)です。

事業内容

サントリーは、食品、スピリッツ、ビール、ワイン、健康食品、外食・加食・花・サービス関連事業など、幅広い分野で事業を展開しています。食品事業では、「サントリー天然水」や「BOSS」などのコアブランドを中心に、水、コーヒー、無糖茶領域を拡大しており、欧州、アジア、アメリカでも地域に合った清涼飲料に注力しています。スピリッツ事業では、国産初の本格ウイスキー「サントリー白札」をはじめ、「響」や「山崎」などの人気商品を生み出しています。ビール事業では、「モルツ」や「金麦」などを通じて新ジャンルカテゴリーで新しい価値を提供しています。ワイン事業では、国内外で高品質なワインづくりを行い、健康食品事業では、科学的研究に基づく多くの商品を開発しています。外食・加食・花・サービス関連事業では、「PRONTO」や「ハーゲンダッツ」などを展開しており、機能会社を通じて経理、人事、ITなどの専門性を発揮しています。

具体的な事業分野

食品事業

  • 清涼飲料: サントリーは、「サントリー天然水」や「伊右衛門」などの人気ブランドを通じて、水、緑茶、ウーロン茶などの無糖茶領域で強みを持っています。また、機能性飲料や季節限定商品などを積極的に開発し、市場のニーズに応えています。
  • コーヒー: 「BOSS」ブランドの缶コーヒーは、国内外で広く認知されており、品質と多様性において高い評価を受けています。
  • 健康志向商品: サントリーは、健康とウェルネスに注目し、機能性表示食品やビタミン入り飲料など、健康をサポートする商品を提供しています。

スピリッツ事業

  • ウイスキー: 「山崎」「白州」「響」など、世界的に認知された高品質の日本ウイスキーを生産しています。これらの製品は国際的なコンペティションで数々の賞を受賞しており、メイドインジャパンのスピリッツとして世界中で愛されています。
  • その他スピリッツ: ジン、ウォッカ、リキュールなど、幅広いスピリッツ製品を展開しており、消費者の多様なニーズに応えています。

ビール事業

  • ビール: 「プレミアムモルツ」などの高品質ビールを提供し、品質に対するこだわりを強調しています。また、「金麦」などの新ジャンルビールも展開し、幅広い消費者層にアプローチしています。
  • 発泡酒: 独自の製法で生産される発泡酒は、軽い口当たりとリーズナブルな価格設定で人気を博しています。

ワイン事業

  • 国産ワイン: 長野県や山梨県の自社畑で栽培されたぶどうを使用した、高品質な国産ワインを生産しています。これらのワインは、国内外のワイン愛好家から高い評価を受けています。
  • 輸入ワイン: 世界各国から厳選されたワインを輸入し、日本の市場に合わせた商品ラインナップを展開しています。

健康食品事業

  • サプリメント: 「セサミン」や「DHA&EPA」など、科学的根拠に基づいた機能性サプリメントを提供し、消費者の健康維持をサポートしています。
  • 機能性飲料: 健康志向の高まりを受け、機能性表示食品としての飲料も積極的に開発し、市場に投入しています。

外食・加食・花・サービス関連事業

  • 外食: 「PRONTO」や「まい泉」など、カフェやレストランの運営を通じて、食文化の提案を行っています。
  • 加食: イートインスペースを持つ小売店舗などで、手軽に楽しめる食事やスイーツを提供しています。
  • 花: サントリーフラワーズは、新しい品種の開発や花の美しさを追求する活動を行っており、生活を彩る花文化の普及に努めています。

これらの事業分野を通じて、サントリーグループは、革新的な製品開発と高い品質管理を行い、グローバルな市場での競争力を高めています。サントリーは、持続可能な成長を目指し、社会に貢献するために幅広い分野での事業展開を進めています。

中途採用フロー

STEP1

  • 応募・適性検査
  • サントリーの公式HPや、各種転職エージェント経由で応募することができます。なお、基本的に募集は職種ごとに応募することとなります。

STEP2

  • 書類選考
  • 職務履歴書やレジュメを提出します。それらに記載された過去の職歴や自己PRを基に、サントリーが書類選考をします。

STEP3

  • 面接(一次・二次)
  • 書類選考を通過したら、面接となります。面接は複数回実施され、2-4回とされています。

STEP4

  • 内定・採用条件提示

無事、サントリーの面接を通過した場合、採用条件(業務内容・待遇)が提示されます。採用条件を受諾できた場合、正式に採用決定となります。

面接内容(特定を避けるため抽象化しています)

応募者プロフィール

K.Wさん

年齢: 33歳

学歴: 慶応義塾大学理工学部卒

職歴:ユニリーバ勤務

家族: 夫婦

年収: 900万円

面接内容

面接官:今日は遠いところありがとうございます。まずは、簡単に自己紹介と現在のお仕事について教えてくださいね。

応募者:ありがとうございます。慶応義塾大学の理工学部を卒業後、ユニリーバで働き始めてからもう10年近くになります。主に環境に優しい包装材料の開発や、生産効率を上げるための機械開発に関わってきました。家族は妻と二人で、一緒にいる時間を大切にしています。

面接官:なるほど、環境に配慮した開発に長年取り組まれているんですね。それでは、なぜこの職種に興味を持ったのか、そのきっかけを教えてください。

応募者:もともと、大学で環境科学を専攻していたこともあり、技術を使って環境問題に取り組むことに強い関心がありました。ユニリーバでは、その興味を生かしてさまざまなプロジェクトに携わることができ、特に生分解性材料の開発やエネルギー効率の高い生産システムの構築に貢献できたことは、自分にとっても大きな成果です。

面接官:へぇ、それは興味深いですね。では、サントリーの創業の志「やってみなはれ」についてはどう理解していますか?どんな風に仕事に活かせると思いますか?

応募者:「やってみなはれ」の精神は、挑戦を恐れず、何事も積極的に取り組むという姿勢を示していると思います。私自身、新しい包装材料の開発プロジェクトでは、多くの人が懐疑的でしたが、試行錯誤を繰り返し、最終的には成功に導くことができました。この経験から、「やってみなはれ」の精神を大切にし、仕事に取り組んでいきたいと思っています。

面接官:確かに、そういった精神は大切ですよね。それでは、過去に携わったプロジェクトで最も誇りに思う成果と、その際直面した主な課題、そしてその課題をどのように克服したかについて教えてください。

応募者:一番の誇りは、エコフレンドリーな包装材料の開発ですね。最大の課題は、生分解性材料が従来のプラスチックに比べて強度や耐久性で劣っていた点です。私たちは、材料の配合比率を何度も調整し、長期間にわたる耐久性テストを行いました。結果、竹繊維を加えることで、強度を保ちながら生分解性を高めることに成功しました。

面接官:うんうん、大変だったでしょうが、その努力が実を結んで良かったですね。新規分野の開拓には興味がありますか?どんな分野に興味がありますか?

応募者:はい、特に興味があるのは、再生可能エネルギーを利用した持続可能な生産システムの開発です。エネルギー効率の高い冷却システムの開発経験を活かし、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを生産ラインに統合することで、さらなる環境負荷の削減に貢献したいと考えています。

面接官:再生可能エネルギーですか、なかなか先進的な取り組みを考えてらっしゃるんですね。海外展開の際に、生産技術の面で考慮すべき点は何だと思いますか?

応募者:海外展開では、まずその国の文化や環境規制を理解することが重要だと思います。例えば、私が以前関わったプロジェクトでは、現地の法規制に合わせて生産ラインを調整する必要がありました。また、現地の気候や資源の可用性に合わせた技術選定も重要です。これらの経験を通じて、柔軟性と適応能力が海外展開の成功には不可欠だと学びました。

面接官:それは大変そうですが、貴重な経験をされていますね。当社の製品について、包装材料の改善点や新しいアイデアはありますか?

応募者:はい、特に健康食品の包装について考えています。環境に優しく、かつユーザーにとっても便利なパッケージデザインを提案したいと考えています。例えば、再封可能で複数回使用できる包装材料を開発することで、製品の鮮度を長く保ちながら、プラスチック使用量の削減にもつながると思います。

面接官:そうですね、消費者にも環境にも優しいアプローチは今後ますます重要になってきます。これまで機械、電気、化学のどの分野で開発・設計業務に取り組んできましたか?

応募者:主に機械と化学の分野で取り組んできました。特に機械設計では、生産効率を上げるための高速充填機器の開発に携わり、化学では前述の生分解性包装材料の研究開発に取り組んできました。これらの経験は、生産技術部門での業務にも活かせると思っています。

面接官:それは素晴らしい経験ですね。チームワークと個人での仕事、どちらを好みますか?また、その理由は何ですか?

応募者:チームでの仕事の方が好きですね。スマートボトルキャップの開発プロジェクトでは、異なる専門知識を持つメンバーと協力して、多くの困難を乗り越えることができました。チームワークによって、一人では思いつかないようなアイデアや解決策が生まれることが多いからです。

面接官:確かに、チームワークの力は計り知れませんね。新しい技術やトレンドを学ぶためにはどのような方法を取り入れていますか?

応募者:最新の業界トレンドを追いかけるために、定期的に専門のセミナーやワークショップに参加しています。また、オンラインコースや書籍も積極的に活用して、知識を広げています。最近特に興味を持っているのは、AIと持続可能な生産プロセスの組み合わせです。

面接官:AIの活用は今後の生産技術にとっても大きなポテンシャルを秘めていますね。将来的にはどのようなキャリアパスを考えていますか?

応募者:将来的には、技術面だけでなくマネジメントスキルも身につけ、生産技術部門のリーダーとしてチームを牽引できるようになりたいと考えています。そのためには、プロジェクトマネジメントやリーダーシップに関する知識をさらに深めていく必要があると思っています。

面接官:長期的な視野を持ってキャリアを考えていらっしゃるんですね。最後に、サントリーの酒類/清涼飲料事業における最大の挑戦は何だと思いますか?そして、その挑戦に対して、生産技術のエンジニアとしてどのように貢献できると考えますか?

応募者:最大の挑戦は、持続可能性と消費者の健康に対する意識の高まりに適応することだと思います。私はこれまでの経験を活かして、環境に優しく、消費者にとっても安全で健康的な製品の開発に貢献できると信じています。特に、包装材料の環境負荷を減らしながら、製品の魅力を高めるような革新的なアプローチを提案したいと思っています。

面接官:非常に意欲的で素晴らしいですね。本日はお忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。何か質問はありますか?

応募者:はい、もし私がこのポジションに選ばれた場合、最初に取り組むプロジェクトは何になりそうですか?

面接官:良い質問ですね。最初のプロジェクトとしては、新しい清涼飲料のための環境に優しい包装材料の開発を予定しています。持続可能性とコスト効率を兼ね備えた革新的なソリューションを期待していますよ。

応募者:理解しました。このチャンスをいただけることを楽しみにしています。本日は、ありがとうございました。

面接官:こちらこそ、お時間をいただきありがとうございました。後日、結果についてご連絡いたします。

終わっての感想と対策

面接を終えて、まず感じたのはほっとする安堵感でした。自分なりに準備を重ねてきましたが、実際のやり取りでは想定外の質問もあり、その都度、頭の中で整理しながら答えを出すのが大変でした。特に、「サントリーの酒類/清涼飲料事業における最大の挑戦」という質問は、予想していた範囲を超えていたので、即座に答えを出すのに苦労しました。

技術面での振り返りをすると、自分の経験やスキルを十分にアピールできたとは思いますが、もう少し具体性を持たせることができればよかったかもしれません。例えば、エコフレンドリーな包装材料の開発プロジェクトでは、具体的な材料の配合比率や耐久性テストの結果など、もっと詳細なデータを示すことで、自分の技術的な解決能力をより際立たせることができたはずです。

また、再生可能エネルギーを利用した生産システムに関する質問では、自分の興味を伝えることはできましたが、具体的にどのような技術を用いるのか、どのようなプロセスで実現可能かという点で、もう少し詳細な説明ができれば説得力が増したと感じます。今後の対策としては、自分の興味のある分野についての最新技術やトレンドをもっと深く理解し、具体的なアプリケーションの例を挙げられるように準備しておく必要があるでしょう。

さらに、チームワークと個人作業の好みについての質問では、チームでの仕事を好む理由を述べましたが、個人作業での強みや成功体験も同時にアピールできれば、もっとバランスの取れた印象を与えられたかもしれません。今後は、個人作業でも成果を出すための自己管理能力や効率的な作業方法についても、事例を交えて話せるようにしておくべきです。

技術面では、AIと持続可能な生産プロセスの組み合わせに興味があると述べましたが、この分野に関する具体的な知識や実務経験がまだ浅いです。これからは、AI技術を生産技術に応用する事例研究や、関連するオンラインコースを受講することで、この分野の専門知識を深めていく必要があります。

最後に、自分のキャリアパスについての質問では、将来のリーダーとしてのビジョンを語ることができましたが、そのために必要なマネジメントスキルやリーダーシップ能力について、もっと具体的な学びや経験を積む計画を示せれば良かったと思います。例えば、プロジェクトマネジメントの資格取得や、リーダーシップに関するワークショップへの参加など、具体的なステップを挙げることで、目標達成に向けた具体的な行動計画を持っているという印象を与えられるはずです。

面接の経験を通じて、自分の技術的なスキルや知識だけでなく、それをいかに効果的に伝えるかが重要であることを再認識しました。次の機会に向けては、これらの反省点を踏まえ、より具体的で説得力のあるアピールができるように準備していきたいと思います。

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