キャリア選考体験記

選考体験記 電通①

この体験談は、特にキャリアアップや業界転換を考えている方々にとって、貴重な洞察を提供するでしょう。Y.Yさんの具体的な事例を通じて、大手企業の面接で求められるスキルセットや実績のアピール方法、自己成長への取り組み方などを理解することができます。また、面接後の反省点や学びを活かす姿勢は、面接準備だけでなく、プロフェッショナルとしての継続的な成長にも役立つヒントを提供します。読者の皆さんが自身の面接戦略を練る際や、キャリア形成のためのアイデアを求めている際に、この体験談が有用な参考情報となるでしょう。

会社概要

社名株式会社 電通 (英文社名:DENTSU INC.)
創業1901年(明治34年)7月1日
代表取締役佐野 傑(さの たけし)永井 聖士(ながい きよし)
本社所在地〒105-7001 東京都港区東新橋1-8-1
(代表電話番号)03-6216-5111
URL https://www.dentsu.co.jp/アクセス広域図
拡大図
拡大図(地下歩行者道)
資本金100億円
従業員数5,502人(2023年12月末日現在)
事業内容顧客のマーケティング全体に対するさまざまなソリューション提供に加え、デジタル時代の変革に対応する効率的な広告開発、最適な顧客体験のデザイン、マーケティング基盤そのものの変革や、さらには顧客事業の変革をも推進しています。また、マーケティング領域を超えて進化させた多様なケイパビリティを掛け合わせ、顧客と社会の持続的成長に貢献する統合ソリューションを提供していきます。

中途採用フロー

STEP1

  • 応募
  • 電通の公式HPや、各種転職エージェント経由で応募することができます。

STEP2

  • 書類選考
  • 職務履歴書やレジュメを提出します。それらに記載された過去の職歴や自己PRを基に、電通が書類選考をします。

STEP3

  • 一次面接・Web適性試験
  • 書類選考を通過したら、一次面接及びWeb適性試験となります。

STEP4

  • 二次面接・最終面接
  • Web適性試験を通過したら、次は二次面接、それも通過したら最終面接となります。

STEP

  • 内定・採用条件提示
  • 無事電通の面接を通過した場合、採用条件(業務内容・待遇)が提示されます。採用条件を受諾できた場合、正式に採用決定となります。

面接内容(特定を避けるため抽象化しています)

応募者プロフィール

Y.Yさん

年齢: 28歳

学歴: 早稲田大学 理工学部

職歴:日系大手損害保険会社 営業部門

家族: 独身

年収: 800万円

面接内容

面接官:本日はお越しいただき、ありがとうございます。まずは簡単にご自身のこと、そして現在のお仕事について教えていただけますか?

応募者:はい、ありがとうございます。28歳で、早稲田大学理工学部卒業後、日系大手損害保険会社に入社しました。入社以来、営業部門でさまざまなプロジェクトを手がけてきました。例えば、地域密着型顧客開拓プロジェクトでは、1ヶ月に100件以上の中小企業や個人事業主を直接訪問し、そのうち20%以上と長期的な関係を構築。これにより、新規顧客獲得数目標の120%を達成し、地域内でのブランド認知度を顕著に向上させました。

また、高難易度顧客の契約獲得プロジェクトでは、競合他社にはないカスタマイズされた保険プランを提案することで、大手製造業のクライアントと5000万円超の契約を獲得しました。これは、私が分析した業界特有のリスクと顧客の過去の保険クレーム履歴に基づいたもので、会社の市場シェア拡大に大きく貢献しました。

さらに、クレーム対応改善イニシアティブでは、クレーム処理時間を平均72時間から36時間に短縮することで、顧客満足度を大幅に向上させました。これは、プロセスのボトルネックを特定し、デジタルツールを導入して効率化を図った結果です。

面接官:それはすばらしい実績ですね。特に、高難易度顧客の契約獲得プロジェクトの成功は非常に印象的です。では、電通に興味を持った理由は何でしょう?

応募者:電通のクリエイティブな仕事に魅力を感じています。特に、デジタルトランスフォーメーションや新規事業開発の分野において、私がこれまでに培ってきたスキルを活かし、より大きな影響を社会にもたらせると考えています。例えば、私が携わった緊急時対応サービスの立ち上げでは、自然災害時における迅速な顧客サポート体制を構築し、その結果、顧客からの高評価を得てブランドイメージを向上させました。このような経験を電通の幅広いクライアントとのプロジェクトに生かし、社会的な意義のある仕事をしたいと考えています。

面接官:なるほど、あなたの経験は当社での仕事に非常にマッチしているように思います。では、プロジェクトやチームでリーダーシップを発揮した経験について詳しく教えてください。

応募者:営業部門での経験を通じて、私はさま

ざまなチームリーダーの役割を担ってきました。特に印象深いのは、クレーム対応改善イニシアティブでの経験です。このプロジェクトでは、クレーム処理の遅延による顧客満足度の低下という課題に直面しました。私はチームのリーダーとして、まずクレーム処理のワークフローを詳細に分析し、各ステップでの時間消費を明らかにしました。その上で、処理時間を短縮するための改善策をチームメンバーと一緒に考案し、実行に移しました。具体的には、システムの自動化を進め、より効率的なコミュニケーション方法を導入しました。また、定期的なミーティングを通じて、チームメンバーからのフィードバックを積極的に取り入れ、プロジェクトの進捗状況を共有しました。このアプローチにより、プロジェクトは大成功を収め、クレーム処理時間の50%短縮という目標を達成しました。

面接官:チームワークとリーダーシップを発揮して素晴らしい成果を上げたわけですね。コミュニケーション能力についても教えてください。クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションで工夫している点はありますか?

応募者:はい、コミュニケーションは私の仕事の中で非常に重要な要素です。クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションでは、常にオープンで正直な態度を心がけています。特に、クライアントとの関係構築では、彼らのビジネスと課題を深く理解することを最優先事項としています。例えば、高難易度顧客の契約獲得プロジェクトでは、クライアントの過去の保険クレーム履歴や業界特有のリスクを徹底的に分析し、その上でカスタマイズされた保険プランを提案しました。このプロセスでは、クライアントのニーズと懸念を正確に把握し、それに応える形で提案を行うことが重要でした。また、チームメンバーとのコミュニケーションでは、彼らの意見やアイデアを尊重し、プロジェクトの目標達成に向けて一丸となって取り組む文化を育てることに努めています。

面接官:非常に洞察に富んだアプローチですね。デジタルトランスフォーメーション(DX)に関わった経験はありますか?

応募者:はい、DXプロジェクトにも関わってきました。クレーム対応改善イニシアティブの一環として、私たちは顧客からのクレームを受け付けるプロセスのデジタル化を行いました。具体的には、オンラインフォ

ームの導入やデータベースとの連携を強化することで、クレームの受付から処理までの時間を大幅に短縮しました。また、このデジタル化により、クレームデータの分析が容易になり、より効率的なクレーム対応戦略の策定に役立てることができました。この経験から、デジタル技術を活用してビジネスプロセスを最適化し、顧客満足度を向上させることの重要性を深く理解しています。

面接官:DXを通じて顧客満足度の向上を実現したわけですね。新規事業開発の経験はありますか?

応募者:新規事業開発の直接的な経験はありませんが、緊急時対応サービスの立ち上げにおいて、新しいサービスの開発と市場導入のプロセスに深く関わりました。このプロジェクトでは、自然災害や事故が発生した際に迅速に顧客サポートを提供するための緊急時対応チームを立ち上げました。私の役割は、このサービスのコンセプトを策定し、内部スタッフと協力業者のトレーニングを実施し、顧客へのサービス宣伝を行うことでした。このプロジェクトを通じて、新しいアイデアを市場に導入するための戦略的な計画と実行の重要性を学びました。

面接官:非常に興味深い経験をお持ちですね。クライアントとの長期的な関係構築について、どのような戦略を取りますか?

応募者:クライアントとの長期的な関係構築には、信頼と価値の提供が不可欠だと考えています。私のアプローチは、まずクライアントのビジネスとその課題を深く理解し、それに対する具体的かつ効果的なソリューションを提案することから始まります。例えば、地域密着型顧客開拓プロジェクトでは、クライアント一社一社のビジネスモデルを理解し、そのニーズに合ったカスタマイズされた保険プランを提案しました。このように、クライアントに真の価値を提供することで、彼らとの信頼関係を築き、長期的なパートナーシップを構築していきます。

また、定期的なコミュニケーションを通じて、クライアントの変化するニーズに迅速に対応し、彼らのビジネスの成長をサポートすることも重要です。例えば、月に一度のビジネスレビューミーティングを設け、クライアントの最新のビジネス状況や将来の計画について話し合い、必要に応じてサービスの調整や新たな提案を行っています。このような継続的なサポートと協力により、クライアントとの信頼関係を深め、長期的な関係を維持しています。

面接官:非常に戦略的なアプローチをお持ちですね。現代のマーケティングトレンドやコミュニケーション戦略について、どの程度知識がありますか?

応募者:マーケティングトレンドやコミュニケーション戦略については、常に最新の情報を得るよう努めています。特にデジタルマーケティングの分野では、SNSマーケティング、コンテンツマーケティング、SEO対策など、さまざまな手法が進化しており、これらのトレンドに敏感でいることが重要だと考えています。また、パーソナライズされたマーケティングや顧客体験の向上に重点を置く動向も注目しており、これらの知識を活用して、クライアントのマーケティング戦略をサポートしたいと考えています。

面接官:高いプレッシャーのもとでも効率的に作業を進めるためのアプローチは何ですか?

応募者:高いプレッシャーのもとでも効率的に作業を進めるためには、優先順位の設定と時間管理が非常に重要だと考えています。私のアプローチは、まずタスクを緊急性と重要性で分類し、それに基づいて優先順位を決定します。そして、効果的な時間管理のために、タスクごとに具体的な期限を設定し、スケジュールを組み立てます。また、複数のプロジェクトを同時に進める際には、チームメンバーとの密なコミュニケーションを保ちながら、リソースの配分を適切に行います。

さらに、ストレスマネジメントも重要な要素です。高いプレッシャーのもとでは、適切な休息を取り、心身の健康を保つことが必要です。そのため、仕事とプライベートのバランスを保つことを心がけており、定期的な運動や趣味の時間を大切にしています。

面接官:非常にバランスの取れたアプローチですね。最後に、電通でのキャリアを通じて、何を成し遂げたいと考えていますか?

応募者:電通でのキャリアを通じて、私はクライアント企業の成長と社会へのポジティブな影響をもたらす革新的なマーケティングソリューションを提供したいと考えています。特に、デジタルトランスフォーメーションや新規事業開発の分野で、私の経験とスキルを活かし、クライアントのビジネスモデルの変革を支援し、持続可能な成長を促進するプロジェクトに携わりたいです。また、電通のグローバルネットワークを活用して、国内外の幅広いクライアントに対して、最先端

のマーケティング戦略を提案し、実行することで、業界におけるリーダーとしての地位を確立したいと考えています。

面接官:非常に高い目標をお持ちで、それに向かって情熱を持って取り組む姿勢が伝わってきます。本日は貴重なお話をありがとうございました。これからのプロセスについては追ってご連絡させていただきます。今日は本当にありがとうございました。

応募者:こちらこそ、このような機会をいただき、感謝しています。今日の面接で得たフィードバックを活かし、さらに成長していきたいと思います。ありがとうございました。

終わっての感想と対策

面接を終えて、ホッと一息ついています。正直言って、緊張しましたが、面接官の方がとても温かく、対話しやすい雰囲気を作ってくれたので、自分の思っていること、経験したことを素直に話すことができました。

スキル面に関しては、自分がこれまで積み上げてきた経験をしっかりとアピールできたと思います。特に、デジタルトランスフォーメーションやクレーム対応の改善プロジェクトでの実績を具体的な数字を交えて話すことができたのは良かったです。ただ、新規事業開発の経験が少ない点は、やはり少し気になります。もし次のステップがあるなら、その辺りをもっと学んで補強したいですね。

コミュニケーション面では、自分の意見をはっきりと伝えることができたと思います。相手の質問に対して、具体例を挙げながら答えるように心がけたのが良かったかなと。ただ、もう少しリラックスして、もっと自分の人柄を出せたらな、と思います。面接って、結局は相互の「人と人」とのコミュニケーションですから、次はもう少し自然体で臨みたいですね。

全体的には、自分のこれまでのキャリアを振り返りながら、これからどう成長していきたいかを改めて考える良い機会になりました。電通で働くということは、自分にとって大きなチャレンジですが、今日の面接を通じて、そのチャレンジに一歩近づいた気がします。結果がどうであれ、この経験は自分の財産になったと確信しています。

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